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餅降る山で、どんど焼き

折しもその日は、東京で初雪が観測された。

青梅の山に降り立つと、木々は薄く雪化粧。
風が吹くたび、その雪がふわりと舞い、白銀の粉が空に舞い、幻想的な光景。

色彩は大事で、それが白銀だから美しい。
黄色だったら、まるで花粉、鼻がむず痒くなりそうな光景だったろう。

山頂に着くと、空はどこまでも青く、木々の緑に白い雪が残る。遠くの赤い花もやけにくっきり見えるのは、空気が澄んでいるからだろう。
開けたこの地には、我が学校の自然農の畑も広がる。

この日は、四年生が「家作りのエポック授業」で建てた家の落成式、及びどんど焼き。全校を挙げて、これまで生徒達が作った家々が並び建つ、この青梅の山にやって来た。

「家」と云っても不動産屋で紹介される物件とまではいかないが、なかなか立派なもの。キャンプ場のバンガローか、田舎の農家の離れ屋敷ぐらいは十分ある。
勿論一から十まで子供達が作る訳ではなく、土地や資材を提供して下さる鉄砲隊氏(仮名)の御指導やフォローあっての事である。

家作りのエポックの詳細については、私の娘・ぴーぽこ(仮名)が四年生になり、実際家作りを始めたら、記事にしたい。尤もそれまで、このブログを続けていればの話だが。

さて、落成式が始まる。御幣を飾った榊を捧げ、四年生の家作りを手伝った七年生が祝詞を挙げたりと、しめやかに進み、いよいよ子供達が楽しみにしている「餅撒き」が始まる。
棟上げ式で、家の屋根から餅や小銭のおひねりを撒く、あの行事だ。通常、骨組みが完成した時点で行うものだが、この学校では便宜上完成してから行っている。

学年毎に順番に撒かれた餅や菓子、おひねりを拾う子供達も楽しそうだが、屋根の上から餅を撒く四・七年生達の誇らしそうな笑顔も印象的だ。

やがて、我々手伝いに入った親達の番になる。
私は程々に拾っておき、沢山拾った親を、
「あら貴女、そんなに拾って、欲の深いお方ね、ヲホホホホ」
と、嘲笑うつもりであった。が、いざ始まると、子供の頃、近所の棟上げ式での餅撒きの記憶が蘇り、必死に拾う私。また、高校時代に百人一首大会のクラス代表になった記憶も蘇り、人が拾おうとしている餅を、横合いから掠め取る。

我ながら、浅ましい・・・。

必死な私の姿に、周囲の母達、「あっきー(私の徒名)、怖い・・・」
恐れられつつ、大漁旗を揚げる。欲が深いのは他ならぬ私自身であった模様。

引き続き、どんど焼きに移る。

鉄砲隊氏が組んで下さった櫓に、先程の落成式で捧げた榊や、各自持ち寄った正月飾りを重ね、火をくべる。その火の周りを、三年生担任のジオード先生(仮名)を先頭に、どんど焼きの歌を歌い、踊って回る。

「♪ど~んどん焼ッきは~ 十四日~、 おッ猿~のおッ尻~は 真っ赤っか~

と、高らかに歌い、珍妙な踊りで練り歩く。
なんだ、その歌!「十四日」と「真っ赤っか」を掛けているのだろうが、「~っか」しか合っていない。これなら
「じさまが出血、クモ膜下~」とか
「美少女フィギュアが もう劣化~」とか、何でもいい。
尤もこれは、どんど焼きの歌の中では定番なので、ケチをつけても仕方が無い。

驚いたのは、思春期真っ盛りの九・十一年生※1男子が、ノリノリでジオード先生に続いて歌い踊っている事だ。七・八年生あたりは流石に照れが見えるが、九・十一年生男子はなにかふっ切れた様に、愉しげである。
オイリュトミーや七頭舞※2で鍛えた、しなやかでキレのある動きで珍奇な踊りを踊る様は圧巻、その後を、これも愉しそうに踊りながら付いて行く低学年の子供達、さながらハーメルンの笛吹き男。

私の傍らでこの様子を見ていた高等部のアンガール先生(仮名)、苦笑しつつ、
「くだらないなぁ」
と私に話しかける。
「毎年こういうくだらん事をしてるんですよ、この学校は。まぁ、どんど焼きの歌は大体くだらない。私が前に行った地方では『目○そ、鼻○そ、飛んで行け~』とか、そんな歌でした」
こんな事を云うものだから、アンガール先生は傍観を決め込むものかと思いきや、先頭集団が前を通るや嬉々として、

「♪ゴ~リラ~のおッ尻~も 真っ赤っか~

だって。貴方も十分くだらないっての。一応突っ込んでおくと、ゴリラの尻は、むしろ青黒くはないか?

そして、子供達はお団子を木の枝に刺し、どんど焼きの火で炙って頂く。お団子は前日、有志の親達が作って下さったものだ。
口の周りを醤油だらけにしながら食べる一年生。八年生だか九年生だかの男子の中には、お団子をまんべんなく、こんがり狐色に炙るこだわり屋さんもちらほら。

シュタイナー教育では、直接体験を重視する。(特に幼少期)
家を建てた四・七年生の子供達は無論、全校挙げてこうした行事を体験した子供達の心には、きっと素敵な何かが残ったことだろう。

帰宅後、一年生の娘・ぴーぽこ、早速踊りだす。

「♪ど~んどん焼ッきは~ 十四日~、 おッ

猿~のおッ尻~は真っ赤っか~!」


・・・オマエの心に残ったのは、それか。


※1・・・この学校では現在最上級生は十一年生。一学年空いて、次が九年生。
※2・・・七頭舞とは、岩手の民族芸能。この学校では四年生以上が、本格的にこの七頭舞に取り組んでいる。
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コメント

笑える~~!
笑わせていただきました。
ちなみに二年生は次の日に、レスキュー隊の見学にいくという、ハードなスケジュール!それでも喜々として子どもたちはでかけていったんだから、ちょっとびっくりした。山って体力いるんだけどねえ。
二年前までは鳥山先生も踊ってたんだけどね。さすがにお年なのでしょうか。近年は踊られません。残念。
写真でさらに笑えました
今、学校紹介のパネルつくりしてて、このどんど焼の団子を焼いてる写真を採用したんだけど、その写真がさらにおかしいんだよ~
アンガール先生がぁ~!
まあ、実際見ていただくのがいいんだけどね。
面白いことに、その写真の写り具合から、遠近感がある写真なんだけど、なぜか手前にうつる団子を遠くに写ってるアンガール先生が持っているようにみえるんですよ。
そうするとどうなるかというと、アンガール先生が、自分の顔以上にでかい団子を持ってるあんばいにみえてしまうわけ。
そして、それだけならおかしくないんだけど、その、アンガール先生の顔がとてもうれしそうなんだよね。
それが、なぜかなぜかなぜか、わらえるんだよ。  たぶんアンガール先生だからかもしれない。
笑ってごめんなさい。
おひねりの総額
おひねりの総額は3650円。
10円玉、5円玉、1円玉のみで構成されています。
もちまきは全部で6~7回だったから、一回あたりの銭額は5~600円でしょうね。そのうち51円も拾うなんてすごいな。

私は立ち位置がやや後ろで、比重の軽い銭はあまり飛んでこないんだけど、餅は19個GETしたよ。銭は4個で13円。飴はたくさんあったけど、子どもたちにあげちゃった。
餅は、次の日「フカひれスープ」に入れて、遊びに来た子たちにふるまいました。

そうそう、キッコロさんが書いている「パネル」は2月1日~12日まで、立川駅北口のオリオン書房ノルテ店のカフェで毎年開催する「賢治の学校パネル展」のために作っているものです。
 
みなさん立川を通るときには、どうぞお立ち寄りください!!アンガール先生どんど焼きの衝撃写真も見られますv-345
こんちは~
このブログでははじめましてです~vv
珍しく文学的な書き出しだったから、ブログ間違えちゃったかと思って焦ったよ。

だいたい、出だしっからエロか下ネタか寒いギャグが満載だから。


棟上式のときの餅撒き、最近じゃほとんど見ることがなくて、あんなに楽しい行事を知らずに育つ子供がかわいそうだと思っていたの。
ぴーぽこちゃんはそれを毎年確実に体験できるのね!
撒かれるおひねりに群がる大人の醜い姿なんて、めったに見ることないもんね~。
いい体験だわー。

4年後のレポート、楽しみにしてますね。
おひねりいいね~
お互い成長が楽しみだねー
>ミニョンの母さん
凄い強行軍だね、二年生^^あの小さい体の何処にそんなエネルギーがあるのかね^^
実際に目にしたレスキューの場面、そこでまさに働いていた隊員の方々のお話が聞けて、二年生の皆も良い経験が出来たろうね!
T.T.T.先生(仮名)の踊り、見たかったなぁ!田植え祭の時は、誰よりも楽しそうに「♪柳はゆれる~」って踊ってたんですがねぇ^^

>キッコロさん
いい写真でしたね、笑った~^^
入学する3、4年前からアンガール先生の存在は知っていたんですが、当時名前を知らなかったので、その体格や存在感から、「一人アンガールズ先生」と、勝手に徒名を付けてました^^;
味があるよね、アンガール先生。こないだ軽食班が余ったご飯を小さめのおにぎりにしてて、それを一口で食べてたの。ただただそれだけの事だけど、妙におかしくて、姉と二人で笑ってしまいました^^;
先日、一寸アンガール先生とお話したんですが、「こんな可愛らしい笑顔で話すんだ~!」と発見しました。

>25さん
あの後、学校のお便りでおひねりの総額とその意味を知りました~。してみると、約71.56分の1を、私が手にした事になるのか・・・畜生の浅ましさよ・・・
お餅は・・・うちではうどんに入れました。51円じゃ、フカヒレは買えません~><
25さんにキッコロさん、パネル展の準備、御苦労様でした~!時間を作って行ってみたいと思ってます~^^
ところで25さんのコメントでハートが踊ってますが、そんな機能もあったのね・・・知らなかった^^;

>みおったん
初コメにしてイヤミから入るなっての^^;
餅撒き、子供の頃はしょっちゅうあったけど、こっち来てから見てないの。時代のせいか、または風習が違うのか、と思っていたんだけど、関東でも昔はやってたんだね。最近は建築法も違うから、粋な鳶職人自体あまり見かけなくなったね。
あと、大人は別におひねり目当てで群がってるんじゃありませんよ~だ!><
醜いかどうかは置いといて^^;、大人が楽しんでいる姿を子供に見せるのは良い事だと思うよ~^^

>あいぴょんぴょん
おひねりと云っても、最高で10円だけどね^^;それでも10円が出てきたら嬉しいのよ!こういうのは金額じゃなく、行事自体が楽しいんだなぁ、と、実感^^
そっちは家作りのエポックはどうしてるのかしら?今度教えてね~^^
家作りは校庭に小屋を建ててるよー。
泥と藁に水を加えて足で混ぜて壁にしていたよー。
>あいぴょんぴょん
本格的だねぇ!こっちはログハウスなので、漆喰みたいなのはやってないかな。
一口に「家作り」と云っても、それぞれ個性があって面白いねぇ。。そっちの家も見てみたいな。

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