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HOME>シュタイナー学校の日常

テスト意味無し

最近の教育現場がどうかは知らないが、私の世代は詰め込み教育全盛期であり、偏差値が幅を利かせていた。
高校時代の私は文系が強く、特に国語の成績は良かった。
折しも、「共通一次」から「センター試験」への転換期、模試も筆記からマークシートが導入された。
根が素直な私はマークシート特有のひっかけ問題に悉くひっかかり、それまで60~70だった国語の偏差値が、事件後のライ○ドアの株価の如く、一気に35に大暴落。

35って。体温以下だっての。

教師によっては「点数や偏差値が全てじゃない、大事なのは努力だ!」と、真っ当な事をおっしゃる人もいたが、成績表に「努力」は反映されない。
「結局、点数で判断してんじゃん!」と、折角の先生の教訓も、当時の私には欺瞞に思えたものだ。
また、「努力しようがすまいが、結果が全て、偏差値が全てだ!」と云い切る教師もおり、何を信じていいのやら、混乱したものだ。

当時の私は、こうした「テスト」や「偏差値」に振り回されつつ勉強をしていた。

ドイツ人シュタイナー教師の宝船先生(仮名)は、「試験には意味が無い」と、一刀両断。単に記憶力を量るだけのもので、その結果から、その生徒の努力や取り組み、興味や創造性は問われない。また、教師側がその試験をどう準備したのかも問われない、と云う。

尤もな話で、テストの結果では人間性までは量れない。
就職試験や公務員試験で、

「この人は公金、税金をチョロまかす可能性がありますよ」
「インサイダー取引で儲けようと思ってますよ」
「偽装しますよ」
「国民の事とか考えず、テキトーに年金を管理しますよ」

等といった事までは、当然判断しようがない。
政治家の場合は選挙があるので、皮肉は一部の企業や官僚相手に留めて置いて、と。

さて、娘・ぴーぽこが通うシュタイナー学校には、テストが無い。
厳密には皆無ではなく、中等部頃になって、「自分がどれだけ覚えたか、理解しているかを客観的に知りたい」という思いが子供達の中に涌き上がると、教師の判断で小テストを行う事がある。
勿論、その結果で教師が生徒を評価する事はない。そもそも成績表すら無いのだから、評価のしようがないのだ。
それもあくまで高学年の場合で、「一旦忘れる」という過程が特に重要な小等部の子供達に対して、常に記憶を強いるテストを行う事はない。

子安美知子さんの著書・「シュタイナー教育を考える」の中に、ある有名難関校の校長が、「点数があるから子どもは勉強する(同書より抜粋)という論を新聞紙上で展開していた事が紹介されている。
その校長先生に、この学校の子供達の様子をお見せしたい。

一年生の娘・ぴーぽこはまだ「お勉強」という段階ではないが、興味の対象が膨らみ、授業を楽しみにしている。

ある学年の子供達は、二年生の頃、掛け算の面白さに魅了され、九九だけでは飽き足りず、十二の段、十三の段、十四、十五・・・と、自発的に際限なく覚えようとしたそうだ。流石にキリが無いので、教師が程々で上手く切り上げさせたらしい。

また、ある七年生の男の子と話したところ、「苦手な科目はあるけど、嫌いな科目は無い、どの授業も面白いです」と云っていた。

高学年でたまに小テストこそあるが、所謂定期テストは無い。それでも魅力的な授業が行われれば、子供達は嬉々として勉強する。
件の校長先生に反論するまでもなく、「点数がなくても子どもは勉強する」という事を、この学校の子供達は実証しているではないか。

赤ん坊はテストが無くても言語を習得する。
同じ様に、人間が本来持っている知的探究心を、赤子が言語を獲得するように開花させる、それが教育の在り方ではないだろうか。

この程、文部科学省が学力・学習状況を調査した結果が出た。生活習慣と平均正答率に関する指摘があり、

「朝食を毎日食べている子供」・・・・平均正答率64
「朝食を全く食べていない子供」・・・平均正答率44

「家で宿題をしている子供」・・・・・・平均正答率65
「全くしていない子供」・・・・・・・・・・平均正答率41

等の結果が出たそうだ。他にも学校への持ち物の準備をしているか、家族と学校での話をしているか、等の問いに、「している」と答えた子供と「していない」子供との平均正答率の差も、ほぼ同様だという。
この様に生活習慣と正答率に相関関係があるので、保護者各位は子供の生活習慣を振り返って頂きたい、との資料があるのだが。

子供にとってリズムのある生活が重要なのは、シュタイナーを持ち出すまでもなく、当然の事だ。これだけ多様化した社会だから、事情によっては「規則正しく」とはなかなかいかない家庭もあるだろうが、出来るだけ意識を向ければ補いは出来る筈である。

リズムのある生活は、子供の健康は無論、精神面にも大切な事で、「正答率」はその副産物に過ぎない。
それを、あたかも「正答率を上げる」為に、生活習慣を見直すように指導するのは、本末転倒もいいところではなかろうか。
それとも、「正答率」を持ち出さなければ、今の親には響かないのか。

冒頭で、私は文系の成績が良かった、と書いたが、それも中三の途中からで、それまでの成績は惨憺たるものであった。通知表の5段階評価では、

 「 2 2 2 2 2 ・・・」

って、カルガモの行列の様で、可愛い。
そんな私の当時の生活習慣。
「朝食は毎日食べる」     「宿題は毎日する
「持ち物の準備はしている」  「家族と会話はしている

ちゃんとしてるのに、この成績って。

・・・私は例外って事で。
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コメント

センター試験
息子をシュタイナー学校に入れておきながら、私の副業の勤め先は某大手予備校国語科なのだ。

2002年だったかな。センター試験の現代文に江國香織の「デューク」が全文出たことがある。
号泣して、解答するのが大変だったというコメントをネットで見た。

うん。大変だっただろうな。
犬飼ってた人はたいてい泣いちゃうんじゃないかな。

マークシート問題の選択肢には読者の感情を害するものも少なくないし。
予備校では、選択肢選びのコツは「断定表現」は×が多いって教えてる先生がいたな。

作品と向き合うより出題者と向き合う能力が必要。
社会に出たら必要な能力ではあるけれど、小説使ってやらなくてもいいんじゃないかな。

あき乙女さんの中学生時代みたいな子は、ある意味ダイヤの原石で、予備校で教えるコツやメソッドを体得すれば、飛躍的に点数が上がる。
こんな読み方嫌だ~って反抗的にならなきゃね(^-^)/
(そういう子が大好きなんだけどね)


一方、本当の意味での読む力が足りないのに、予備校的なコツやメソッドでなんとか点数を取っているメッキを塗ったような子が増えているように思います。
痛々しい(ノ_・。)


>25さん
いや、私などダイヤの原石っぽいただの石ですよ^^
子供の頃から本が好きだったので、「こんな読み方いやだ~」ってタイプでした^^;

浪人してた頃に読んだ参考書では、「問題文を読まなくても答えが分かる」という解き方があって。
選択肢だけ見て、出題者の心理を読み、どうひっかけようとしているかを見抜く、みたいな。
これもある意味読解力だと思うけど^^;、なんだかねぇ・・・。
必要な能力かも知れないけど、「相手の裏を読んだ者が受験に勝利する」みたいな図式で、なんかヤだ。日本の社会ではまだ受験が人生を決定付けるような所があるから、そんな大事な局面で「裏を読む」とか、「ライバルを蹴落とす」とか、学んで欲しくないなぁ・・・。

>小説使ってやらなくてもいいんじゃないかな
確かにね。そんな観点で読んだって、楽しくないよね。それでいて「若者の活字離れ云々」って。携帯小説やらが売れてるんだし、活字離れなんかしてないっての!若者が文学を素直に楽しめる土壌を作ろうよっての。

「デューク」、読んでないけど、犬も飼ってないけど、私も号泣しそうだな^^;
でも、このエピソードは嬉しいね。。受験生、淡々と回答してるんじゃなくて、ちゃんと作品に入り込んでるって事だものね^^
結局さー
テストの点数なんて一つの問題の結果でしかないわけで、重要なのはそこに至るまでの創意工夫なのよ。
その創意工夫が社会で役に立つというか重要なのよ。
だんな曰く。
例えばだんなの仕事だと、クライアントの使いやすいシステムをいかに構築するかが求められるんだけど、それはテストの成績では計り知れないのよ。
ある、下町の小さな有名工場では、入社試験は焼き魚を食べさせることなんだそーだ。
魚を食べる時の箸使いで手先の器用さが分かるからだそうな。
>あいぴょんぴょん
確かに創意工夫は重要だとは思うけど、テストじゃなくても身に付くとも思うしねぇ。。
でも、それをちゃんと仕事に生かせる旦那さんは、立派だと思う。小手先で点を取る技術を身に付けて、それで仕事をしている輩もいる訳だし、そう考えると「創意工夫が社会で役に立つ」と自信を持って云える旦那さんは偉いよ。。
魚の話は、そういえば聞いた事ある~。ただ記憶力を測るだけの試験と違って、試験官も相手の事をよく見なきゃいけない訳だし、そこで向き不向きを判断する、というのは大変な事だよね。試験官は入社希望者をテストすると同時に、自身の観察力、人を見る目、判断力をテストされてるようなものだね。
こういう、ただ点数で判断するんじゃない試験はいいね。。そうやって相手がこの仕事に向いているかを判断する、それこそ入社試験の本来あるべき姿だろうね。

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