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動物にズルさを学べ!

以前記事に書いた、謝肉祭の仮装。
二年生は「動物寓話」ということで、当日、我が家にあった猫耳のカチューシャを二年生の教室に持って行く。
皆それぞれ準備しているから不要であろうとは思ったが、念の為「必要な子、いますか~?」と声をかけたところ、二年生担任のオヒョイ先生(仮名・女性)が、

「あ、私が借りたいです!」

貴女がかい!

「天の恵みです!」

嬉々として猫耳を借りるオヒョイ先生。
その後、色々な動物に仮装した子供達に混じって、大正ロマン的な着物に袴姿、頬には猫ヒゲを書き、ピエロの様な鼻を付け、そして頭に猫耳という、化け猫の様ないでたちのオヒョイ先生の姿があった。

尤も、ミクシィのトップ画像でバニーに扮装というか、女装というか、仮装というか、コスプレ姿を晒している化け兎の私に、他人をとやかく云う資格は無い。

さて、この時の記事で書ききれなかった話、何故二年生に「動物寓話」が必要なのか。
娘・ぴーぽこ(仮名)も近く二年生になる事だし、それについて改めて考察したい。

二年生位になると、それまで素直だった子供達の中に「ズルさ」が萌芽してくる。
思えば私の子供時代、小テストの時、周囲でカンニングが横行し出したのも二年生の頃だった。

「動物寓話」の中には、「ズルい」動物が多く登場する。
「3匹の子ぶた」や「7匹の子ヤギ」等に登場するオオカミは無論、日本においてもキツネやサル、イタチ等、ズルい動物は枚挙に暇が無い。

「かちかち山」のタヌキに至っては、ズルいを通り越して、悪辣極まりない。
なにしろ善良な老婆を鈍器で撲殺した挙句、その肉を配偶者であるお爺さんに食べさせるのだから、猟奇殺人犯以外の何者でもない。
そのタヌキの上を行く復讐魔のウサギの狡猾さもどうだろう。

話は逸れるが、近年、このタヌキの行為が子供に聞かせるには残虐である、として、内容の改ざんがなされている。

ある絵本では、タヌキはお婆さんを殴って逃げた。お婆さんの命に別状は無い。その後、ウサギによって御承知通りの復讐劇が展開され、最後には泥舟で溺れかけたタヌキが改心し、「そしておじいさん、おばあさん、ウサギとタヌキは仲良く暮らしましたとさ、めでたしめでたし」って、

何だそりゃ!?めでたくないっての!!

無論、お年寄りに暴力を振るうなどは言語道断である。が、それにしてもポカリと殴って逃げ出した代償に、ウサギによって執拗な報復を受け、溺死寸前、瀕死の目に遭わされるというのは、いくら何でも釣り合いが取れないのではないか。
これでは「暴力を振るった相手には3倍返しで臨んで良し」と教えているようなものではないか。
タヌキの上を行く「ズルい」手口でタヌキをいじめ抜くウサギの方が、むしろ悪役にすら思えてくる。

寓話や昔話には、時として残酷な場面が登場するが、子供はそれをシンボルとして受け取る力があると、シュタイナーが述べているのを何かで読んだ。確かに子供時代、「かちかち山」を読んで
「タヌキは酷い!」
とは感じたが、その真の残虐さを認識したのは数年の年を経てからであった。

寓話としての残酷な場面より、付けっ放しのテレビのニュース番組やワイドショーから垂れ流される殺伐とした報道の方が、よほど子供の心には良くない。

話を戻すが、大抵の場合、「ズルい」動物は最後に失敗したり、しっぺ返しを喰らう。
「だから皆も、『ズルい』事をするのをやめようね!」
とは、シュタイナー教育では指導しない。いや、それも重要な教訓ではあろうが、まだメルヘンに浸る能力が強い二年生の子供にとって、登場する動物に感情を重ね、共に騙したり騙されたりする、という事を、シュタイナー教育では重視しているように思える。

つまり、例えばホメオパシーの様な、「同種療法」に近いのではないだろうか。
対処療法的に、「ズルさ」を押さえるのではなく、自分の心に涌き上がってきている「ズルさ」と同質の動物に感情を重ねる事によって、心の奥深い所でバランスが取れて行くのではないか。
言葉は悪いが、「毒をもって毒を制す」である。

「同種療法」と「対処療法」について触れると、例えば盲腸の手術での剃毛。勃起しそうになる荒振る男根を鎮め奉る為、故郷のおっ母さんに想いを馳せる、是即ち、「対処療法」・・・って、例えが不適切だっての。

そう、例えば、失恋。
「あんな男の為に、泣くもんか・・・!そう、私には、仕事があるの!このプロジェクトを成功させるのよ!!」
これが、「対処療法」。仕事で気を紛らすが、心の奥には未練が残っている。
ある日、こうして涙を抑圧していた彼女は、自分の失恋とよく似た話の映画を観て、号泣する。そして、失恋の呪縛から解放される。
これが、「根本療法」である。・・・ある、のか?この例え、合ってるのか?まぁ、つまり、同種の要素によって、痛みを伴うこともあるが、根本から癒される、という事だ。

兎も角、子供の中に「ズルさ」が芽生える時期に、「ズルい」動物が登場する「動物寓話」を語り聞かせる事が重要であると、シュタイナー教育では考えている事は確かだ。
それを反映してかどうか、子供達(特に男子)の中では「ズルい」キツネが大人気で、この日の仮装ではキツネだけでも四、五匹はいた。

また、考えようによっては「ズルさ」も人間の中には必要な要素でもある。
例えば、我が家の場合。

妻・みぽちは、ぴーぽこの留守中におやつ(チョコ等)を食べる。いや、別にそれは食べたって良い、大人のささやかな楽しみなのだから。
問題は、食べたおやつの包み紙を置きっ放しにしていたり、捨てたとしてもすぐ見付かる様な、無造作な捨て方をしている事だ。
帰宅したぴーぽこはこれを見付け、当然「自分も食べたい」と主張し、仕舞いに

「おかーさんだけ、ズルい!」

と怒り出す。

ぴーぽこよ、聞くが良い。
お母さんはズルくない。

本当にズルい人間は、上手に証拠を隠滅する。

が、これはある意味、配慮である。
子供も食べたがるに決まっているのだから、悟られない様に食べる、それが「配慮」というものだし、私はそうしている。

「配慮」には時として「ズルさ」の要素も不可欠なのだ。

・・・こうして、己の「ズルさ」を「配慮」にすり替える。
これもズルさの為せる業。


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コメント

動物寓話
うちの子も低学年の時、動物寓話してもらってハマってたな…
キツネのライネケが大好きだった。
ほぼ同時に聖人のお話もいっぱい聞いてたような…

「カチカチ山」と言えば、太宰治が「御伽草紙」の中で翻案してますね。
ウサギが美少女で狸が醜い中年独身男。
あき乙女さんの今度の作品は、現在の宮崎県綾町の史実に取材した作品かしら?
と~っても楽しみです!
刀工田中國廣がカッコよく描かれてたらいいな~
そうそう、担任の先生、化け猫だったんですねー、なんか2年はいちいちユーモラスだ。1年生はどれもこれもかわいらしくてまとまっているのに。先生の魔女の格好も、「スキスキ魔女先生」(そんなのあったよね)みたいな感じでオシャレな感じ。
 春休みの今、うちの子たちはやっぱりごっこ遊びとコスプレで盛り上がっとる。まあチビのミニョンは熊の着せ替え人形といっったところか。「アタシ、おかあさんよー」といいながら、エプロン姿でバッグもってます。
実に子供というのは何かに姿を変えるのが好きだねえ。あ、大人もか。
たしかに寓話や昔話の改竄は大人の大きなお世話!なのかもしれません。猿かに合戦も、今になってみると、本当にこの話はこの流れでいいのだろうか!?と思ったりもしますが。
そっかー
うちも動物寓話がはじまるのかな?
>25さん
2年生が扮装していたキツネも「ライネケ」だったんでしょうか?^^
太宰はんの「御伽草子」、まだ読んだこと無いけど、面白そうですね~。今度読んでみよっと^^
原稿、先日やっとアップしました。そう、綾をめぐる、島津氏と田中國廣のお話です。これ、25さんのお陰で出来た作品ですよ^^

>ミニョンの母さん
やっぱり「化け猫」だったんだ~^^猫耳、持って行って良かった^^
本当、クラスによって個性違って面白いですねぇ。。同じテーマでやったとしても、それぞれ違ったものになりそう。もし2年生(現・3年生)が「メルヘン・昔話」の扮装やってたら、どんなだったでしょうね~。。人数も多いし、きっと圧巻でしょうね^^
うちの娘もよく「お姫様」に化けてます^^;まぁ、大人の私も「ナース」に化けましたが(--;

>やかおりさん
「猿かに合戦」、最後にウスがとどめを刺す、というのはどうなんでしょうね^^;ウスさえ出なければ「小さなもの達が力を合わせて巨悪に立ち向かう」、という作品になっていたのでしょうが、とどめが「ウス」って。こんな強力なのが仲間にいたら、集団で執拗に猿をいじめているみたいです^^;然もカニは完全に他人まかせだし(--;
そういえば桃太郎も、原点では流れてきた桃を食べた老夫婦が若返り、子作りに励んで桃太郎が産まれたのだそうです。この改竄は・・・まぁ、「桃から産まれた」方がメルヘンだから、良しとしますか^^

>あいぴょんぴょん
カリキュラム的には始まると思うよ~^^どんなお話かは各担任が選ぶんだろうね。
証拠隠滅
小学5年生のうちの子は証拠隠滅ができません。
うっかり屋なので、あちこちに証拠を残して行きます。
結果、パパに「お父さんのは?」と言われ、困った顔をしています。
こんな娘も、いつか証拠隠滅できるようになるのかしら?
>モニママさん
コメント有難うございます~σ.σ
それは、お子さん、素直に育っている、という事では^^
小学5年生で上手に証拠隠滅するよりよっぽど可愛げがあって素敵だと思いますよ^^
ご家族のほのぼのとした様子が伝わってくるようです。。
是非またいらして下さいませ~σ.σ

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