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エキセントリック受付け嬢

昨年、学校の何かのイベントで、私は受付けを担当する事になった。
帰宅して、妻・みぽちにその事を報告。

「うち、受付け嬢やる事になったよ」

するとみぽち、まるで毒蟲でも見る様に私を一瞥し、こうボヤいた。

「・・・受付けといえば学校の顔だよ・・・。あんたみたいなエキセントリックな人間に受付けをさせるなんて、学校も人選考えりゃいいのに・・・」

思えば私のいでたちは、レディース服レディース・ジーンズ、髪型は長髪を乙女チックに結い上げている。尋常な三十代半ばの男性のファッションではない。

そんな毒蟲受付け嬢の私、この度、凝りもせず再度受付け嬢を志願した。
新一年生の入学式の日、である。
志願した直後、係決めの担当理事が、こう云い放った。

「当日は改まった場なので、礼服でね」

なんですと!?「礼服」ですと!?

たかだか「礼服」にここまでビビる必要は無いのだが、そこは自由業、ネクタイなど年に一度締めるか否かのこの私、怖気づいて辞退を表明すると、親理事・小リスさん(仮名)
「あたしの貸そっか!?」

いや、礼服自体、持ってはいるが、当然メンズ・スーツである。冷静に考えると問題は一切無いと云うか、むしろ私がメンズ・スーツを着るのは極めて普通なのだが、小リスさんにレディース・スーツを借りられるという事で、一安心する。何が「一安心」なのかすら、もはや謎である。

当日、袖を通してみると、あつらえたようにピッタリ。かくして入学式当日、無事受付け嬢としての務めを果たしたのだった。

シュタイナー学校の入学式の様子は、以前書いた。
今年も概ね同じ流れで新入生を迎えた。
~全校生徒の歌で、式典は始まる。名を呼ばれた子が一人ずつ親の膝を離れ、六年生から羊毛の首飾りをかけて貰い、生花のアーチをくぐって担任の先生と初対面の握手をする。担任の先生が語るメルヘンを聴き、先生の後について会場を離れ、教室に向かう。~
去年、皆に祝福されてアーチをくぐった娘・ぴーぽこ(仮名)たちは、今や二年生、新しい仲間を迎え入れる側に立っているのだ。実に感慨深いものがある。

今年は諸々の事情により、入学式が若干遅かった。
新学期が始まっても数日間は新入生が入って来なかった為か、ぴーぽこも
「二年生になった気がしない」
などと云っていたが、やっと皆が楽しみにしていた新一年生が入学して来たのだ。少しずつ、上級生の自覚が芽生えて来るに違いない。

今年の一年生は幼児部からの持ち上がりも多く、また、上級生の弟妹達も多い。為に、母達も知った顔が多く、さほどフレッシュな感じはしないが、勿論中にはお初の方々もいらっしゃる。
欧米諸国と違い、「シュタイナー教育」が認可されていないこの国において、この教育、この学校を選ぶのは、かなりの勇気が必要だったことだろう。
その前に、家族(特に夫)の同意が得られず、入学を断念する家庭も多い。
そうした夫達は、一様にこう云う。
「人生は荒波の連続。公立学校で早いうちから荒波に揉まれておいた方が良い」、と。

試験も成績表も無い、一見浮世離れした「シュタイナー教育」だが、決して「過保護」ではない。が、世の夫達からは、

「シュタイナー教育=試験、成績表、競争が無い=過保護」

と、思われているところがあるようだ。
そもそも、そうした意見を持つ夫達は、「いじめ」すらも「荒波」の一環として、肯定している節がある。

だが、世の夫どもよ、聞くがよい。
私の如き取るに足らぬ輩が、大上段からエラそうにモノ申させて頂いて、恐縮至極ではあるが、まぁ、そこは御勘弁頂いて、聞くがよい。(こういう態度を『慇懃無礼』と云う)

諸君らは子供達を荒波に、ただ突き落としているだけである。それでは、子供達は、波にただ翻弄されるだけだ。
シュタイナー教育とは、例えればサーフボードである。教育とは荒波を乗り越える技、力をもたらさねばならず、ただの知識の集大成ではない。
操作法等を教え、子供達の手本となるインストラクターが、教師である。
そして大海原で、子供達が方角を過たぬよう、我々親が、灯台の役割を担う必要がある。岬にしっかりと立ち、子供達を照らす存在に、我々親はなる必要があるのだ。

子供達はやがて、荒波を自由に乗りこなす力を付ける。波乗りに、楽しみや充足感を覚える。
実際に、サーファーの表情を見れば分かる。彼らは、波が荒ければ荒い程、生き生きとしているではないか。

仮に子供達が、波乗りに失敗して波間に落ちたとしても、サーファーの様に苦笑して、また次の波を待つのだ。
波に乗る術を知っている者達にとって、「荒波」はもはや、つらいものではない。

この学校の、特に高等部の姿を見ていると、その様に感じてならない。

私は自身の経験上、公教育に否定的ではあるが、近年の公教育の現場での努力、創意工夫、取り組み等、評価すべき、素晴らしい点も多く存在すると思う。
それを踏まえた上で、矢張りシュタイナー教育の方が、子供達の生命力、生きる力・・・本当の意味で、「荒波」を乗り越える力が養われるのではないか、と思っている。
浮世離れしているように見える「シュタイナー教育」だが、現場の子供達の足は、確実に大地を踏みしめている。

ついでながら、世の夫どもよ、もひとつ聞くがよい。
ここに、ドイツのシュタイナー学校卒業生の傾向を示したデータがある。(公正を期す為、シュタイナー学校関係者や人智学者を一切省いた研究チームによって集計されたデータ)
それによると、シュタイナー教育を受けた者達の多くに見られる特徴として、以下の点が挙げられるそうだ。

・人生に対して、肯定的
・クリエイティブ
困難(荒波)を乗り越える力が強い

世の夫どもよ、この結果をしかと受け止めた上で、「荒波」云々を語るがよい。

・・・って、途中からナニ様気取りで論じているのか、この私は。

そもそも、レディース・スーツですましているエキセントリック受付け

が、啓蒙家気取りで高い所からモノを云っても、誰の心にも響かないっての。

そもそも、「嬢」ですらないし。


※・・・過去記事「餓鬼道に堕ちし入学式」参照(07年11月)

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コメント

荒波
うちの子は帰国子女でもあり、かなり変わった個性なので、この学校があってほんとに良かったといつも思う。
公立に通ったのはたった1ヶ月だけど「どうして~できないの」「どうして~なの」、とスタンダードでないことが拒絶されてしまうのでとっても劣等感にまみれてしまった。そういう子は「キモい」って言われちゃうしね。
そんな我が子が、この学校ではどんどん生き生きしてきて、先日の能の発表会では堂々とシテを演じてたから、観ていた私は今までのいろんなことが思い出されて感無量だったよ。
いじめられると心が萎縮してしまって、伸びるものも伸びなくなってしまうんじゃないかな。
いじめられた子は自分より弱い子をいじめるようになりがちだし。
それより楽しい時間をたくさん経験して、人に自然と優しくできる人間に育って欲しい。

受付嬢ご苦労様。
シュメルツァー先生がチラシの似顔絵を喜んでましたよ。
はじめまして。「シュタイナー」で検索してこちらにたどり着きました。
最近、私も、無添加石けんを使っている、ことやテレビを見せない、という自然育児の方法について立て続けに、ちくりと釘をさされたので、(免疫をつけないと後で大変、的なことを...)、記事を読みながら、「そうだ!そうだ!」と小さく拳を握ってしまいました。
親として、心強くがんばろう、と思えました。ありがとうございました。
>25さん
私も公立学校に通っていた頃はずっと変人扱いされていたので^^;、こんな学校に自分が通いたかったです。いじめられたり、いじめたりもしたけど、こんな体験は、子供には必要無いと思う。「いじめられる事で、痛みを知り、他人に優しくなる」という側面も確かにあるけど、大概は25さんも書いてる通り、更に弱いものをいじめるようになるし、そもそもそんな経験しなくても「優しさ」は十分身に付くしね。
お子さん、この学校に出会えて良かったですねぇ^^シテ姿、観たかったなぁ。。
先日、シュメルツァー先生直々に似顔絵のお礼の言葉を頂きました^^ドイツのカリスマ講師にお礼を云われた私ですσ.σ

>yuccaさん
初めまして、こんな僻地にようこそ~^^
学校のママ友で、自然育児で育った方がおりまして、以下のような話をしてました。
自然食品ばかり食べてた子供の頃からマッ○のハンバーガーに憧れてて、自由にお小遣いを使えるようになってそうしたジャンクなフードを食べまくったそうです^^;。今でもたまにジャンクフード食べるそうですが、やっぱり舌が子供時代の味覚を覚えており、結局自然食品に帰ったそうです。改めて子供時代の味覚の大事さを知り、自然食品で育ててくれたお母さんに感謝している、との事^^
シュタイナーにしろ自然育児にしろ、その完璧な実践は不可能だと思います。でも、だからといって流されず、出来ることを少しずつでも実践する事が、子供の将来にとって大事なんでしょうね^^
お互い、楽しく子育てに励みましょう^^
宜しかったらまたいらして下さいね~σ.σ

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