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農業体験・九年生篇

シュタイナー学校では高等部に入ると、様々な職業実習カリキュラムが組まれる。
西洋の伝統あるシュタイナー・スクールのそうしたカリキュラムにはまだ及ばないまでも、我がシュタイナー学校は特に農業に力を注いでいる。

それには農学校で教鞭を執っていた宮澤賢治の教育理念の影響も大きい。
過去にも記事に書いたが、青梅に田畑を借りて自然農を実践したり、決して広くはない校庭を工夫して、各学年、常日頃から畑を作ったりしている。

そうした中、今年は高等部の九年生達が、宮崎県綾町の自然農実践場に、農業実習に行って来た。

その期間、二週間

羽化後の蝉の半生・二匹分である。(実際は、羽化後の蝉は一週間ではなく、一ヶ月近く生きるらしい、って、余談)

その間、農家に宿泊し、早朝から日の暮れるまで、農作業に従事する。大自然に囲まれてのこうした体験は、生徒達の内面に大きな影響を及ぼしたようだ。

二年生の我が娘・ぴーぽこ(仮名)は、無邪気に園芸や農作業を楽しんでいるが、九年生にもなると、自分達の学びを客観視出来るまでに成長している。この学校が、文部科学省管轄下の一般の学校に比べていかに珍妙なのかを、ちゃんと熟知しているのだ。
中にはこうした土いじりがさほど好きではない生徒も何人かおり、わざわざ青梅にまで出向いて田植えなどするのも、

「この(風変わりな)学校だから、仕方がない」

と諦念、軽くやっつけ仕事気味にこなしていたそうだ。
それが、この体験で意識が変化した、と、農業実習報告会で語っていた。

それぞれが名状し難い感動を得たであろう事は、向こうでの様子を報告・発表する生徒達一人一人の語り口調や目の輝きから明らかだ。
中には、将来何らかの形で農業に携わりたい、との衝動を得た生徒もいた。

思えば大自然の中で農業をして暮らすのは日本人の原風景、それを感性鋭い思春期にじっくり体験した事や、現地で農業を行っている大人達の、誇り高い勇姿も、大きな影響を与えたのではないだろうか。

実習を終え、久々に東京に戻った彼らは、視界の至る所に人工物が見える事に違和感を覚えたと云うのだから、いかに現地が自然豊かな場所で、彼等がその自然に包まれる体験をしてきたかが分かろうというものだ。

自然農は、農薬を使用しない。生徒の一人・かま猫くん(仮名)は、害虫を駆除しつつ、カマキリや蜘蛛等、害虫を捕食する生き物の存在が、農業の強い味方と感じたようだ。そこに、自然と人間の共存、つながりを見たのではあるまいか。

同様に害虫駆除を行ったカッコウさん(仮名)は、虫が苦手。害虫駆除など荒行も同然だったろう。嫌いな毛虫をちまちまと駆除しつつ、農薬について思うところがあったそうだ。

確かに農薬を散布すれば、そんな薄気味悪い連中を一匹一匹相手にせずに済む。
が、容易にそれを行う事で、人体は無論、生態系にどんな影響を及ぼすのか、改めて思いを馳せたそうだ。

話を聞きつつ、思い出す。
母方の実家は農家で、私が幼少の砌、伯父の家に遊びに行くたび、田んぼで蛙やオタマジャクシ、ドジョウやヤゴに、タガメやゲンゴロウ等を捕って遊んでいたものだ。
数年前、久々に伯父の許を訪れた。懐かしさに駆られ、蛙でも捕ろうと、田んぼへ出る。

晩秋とはいえ、まだ蝉の声響く南国。以前は、少し歩くたびにバッタやらの虫やアカガエル等がぴょいぴょい飛び出したものだ。が、そこには蛙はおろか、虫さえまばらで、生き物の気配が薄い。
以前は泥をざっとザルで掬うだけで、必ず捕れていたドジョウ達は、今はどうなっているのだろう?

伯父に聞くと、

「・・・そういえば最近、ドジョウもおらんごと(いなく)なったなぁ・・・」
・・・って、「そういえば」じゃないっての!明らかに農薬の影響でしょうに!
が、素朴で善良な伯父は、それをさほど問題視していない。それより稲の収穫量が収入を大きく左右する為、生活の為に農薬を散布する。
それが、水稲栽培発祥以来共存し続けてきた田んぼの生態系を大きく崩し、果ては土壌そのものも汚染している事には関心を払わない。
いや、分かっていても農薬を使わざるを得ない農家も多いだろう。

効率や結果重視の社会、虫食いの無い、見た目の良い作物を選ぶ消費者、その他、「農薬」から色々な事が浮き彫りになってくる。

報告会終了後、何人かの生徒に、発表の感想と共に上記の事をかいつまんで話した。
にこにこと話を聞いていたカッコウさん、話が「子供の頃、よく田んぼで蛙を捕っていた」というくだりで、微妙に笑顔をひきつらせ、

 「えェッ!?」

と、二、三歩後退、文字通り、引く。虫嫌いの彼女、どうやら蛙も苦手らしい。
それにしても、あたかも「私の正体、実は蛙なんです」と聞かされたかの如きリアクション。

もし私が、悪い魔女の魔法で蛙の姿にされたなら。

彼女に「魔法を解いて!」とは、申し訳なくてとても頼めない。



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コメント

虫ってのは
触らなくなると触れなくなるもんだよねー。カエルも。
今年ヤゴの救助で「あたしヤゴさわれるかなー」と危惧してましたが、無事さわれました。それどころかかわいくなっちゃって、、。あき乙女さんもナメクジを飼ってみたら、、(もうええっちゅうの)。
魔法使いはきっと、そういうものがダメな人のとこでじゃないと魔法は解けないようにするんだろうなー、とふと思った。

カタツムリとかなめくじとかダメだっけ? タニシとかも?
こんにちは♪
ああ、素敵ですねー
時間がゆるやかに、でも濃密に流れていますね。
落ち着いて、深い呼吸で過ごせるような感じ。
ふふ、私も子どもの頃、よく蛙を捕っていたので
面白かったです。
(ずっと以前にもコメントしたことがありますが
 ごぶさたです)
>ミニョンの母さん
蛙好きな私でも、大きなヒキガエルは触るの一寸躊躇する^^;子供の頃は触れてたんですがね。
ナメクジはねぇ、子供の頃は触れてたし、飼ってたことすらあるのよ!小さめの、見た目もこざっぱりしたナメクジ。
でも、ある日、田舎で木登り中、大きくてグロいヤツを気付かずに触ってしまって・・・以来、私の天敵ですわン。

>もんちゃん
確かにねぇ、万人が蛙愛好家だったら、魔法使いも蛙にはしないよねぇ。
タニシはそうでもないけど、みぽちがナメクジにされたら・・・愛の力が問われるねぇ^^;
・・・塩でもかけて、引導を渡すべきか^^

>yuyuさん
お久し振りです~^^
生徒達にとって、本当に濃密な時間だったでしょうね。もしかしたら農作業中は怒涛のように過ぎたかもしれませんが、都会より確実にゆるやかな時間も体験したことと思います^^
私は未だに蛙捕ってます^^;現在、田んぼで娘と一緒に捕まえた蛙たち、計五匹と一緒に暮らしてます^^
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リンク有難うございました^^こちらもリンク貼らせて頂きましたよ。今後とも宜しくお願いします~^^

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