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少し変わった運動会

運動全般苦手だった私は、子供の頃「運動会」を呪っていた。もう、台風でも来て学校ごと吹き飛ばしてくれればいいのに、とまで思っていた。怨嗟と云ってもいい。

が、二年生の娘・ぴーぽこ(仮名)は、足が早くもないのに、運動会を楽しみにしている。
それは、ぴーぽこが通うシュタイナー学校の運動会が、私の子供時代のそれと少し様相が違っているからだろう。

数年前まで、運動会は学校近くの原っぱで行われていたそうだ。宮澤賢治の理念にも基くこの学校、土砂降りの中、普通に運動会を行っていたと、今でも語り草になっている。まさに「雨ニモ負ケズ」である。
が、原っぱが駐車場になったり、生徒数自体増えたりで、今では近所の市営グラウンドを借り切って行うようになった。そうなると、雨の日はグラウンドを貸して貰えない。
その為か、残暑の中無事運動会が行えた昨年、開会式での学校代表・T.T.T.先生(仮名)の挨拶、

「晴れたねぇ!良かったねぇ!!
・・・終わり」


って、早ッ!!貧血で倒れる隙も与えない。

さて、今年は涼しい薄曇、前日の雨でグラウンドも適度に湿り、まさに運動会日和であった。
開会式後、全学年一斉に行われる「手つなぎ鬼」でプログラムが開始される。
一年生から十二年生(つまり高三)まで、百人あまりの生徒達が入り乱れての鬼ごっこは、まさに圧巻。

その後のプログラムは至って普通、学年ごとの徒競走や学年種目、大玉ころがしやリレーなど、紅白二チームに分かれて行われる。(競技や子供達の様子の詳細については改めて記事にしたい)

「点数や順序で子供達を評価しない」というのがシュタイナー学校の原則だが、かといって徒競争で「皆が手を繋いで、一斉にゴール」という馬鹿げた事はしない。

ではどうするのか。

普通にやるのである。皆、全力で走る。順位は勿論付くが、ただそれだけの事で、賞も何も無い。
因みにぴーぽこ、徒競走はビリであった。が、それはただそれだけの事である。

と云うのは、これが普通の運動会との一寸した違いで、紅白二チーム対抗戦ではあるものの、点数は付かないのだ。

例えば「大玉ころがしは、紅組の勝ち!紅組20点!」等と点数が加算され、最終的に「紅組、合計350点!白組、280点!よって今年は、紅組の勝ち!!」となるのが普通である。
が、この学校の運動会では、それが無い。紅白どちらが勝ったか、といった勝敗は、各競技その時だけのものなのだ。

思えば私が子供時代、足が遅かった私は徒競走等では決まって「ビリから二番」であった。足が遅い子はからかわれるし、それによってチームの足を引っ張った日には、足の速い連中からなじられもした。それは、運動会を呪う気にもなろうというものだ。

が、この学校ではそうした事は無い。賞や点数など無くても皆頑張るし、遅い子や失敗した子をなじったりもしない。

よく誤解されるが、シュタイナー教育は「競争をさせない」のではない。勿論競争を奨励もしないが、子供達は自主的に競争するし、それを禁止する訳でもない。
子供達が自ら競争するのは自然なことで、大事なのは大人が競争させる訳でも、その結果を点数などで評価する訳でもない、という事だ。
大人は「運動会」という場を提供するだけで、子供達はその中で切磋琢磨し合う。これは、「競争」のごく真っ当なあり方ではないだろうか。

ぴーぽこが、例え徒競走の練習でビリであろうと、それでも運動会を楽しみにするのは、こうしたやり方が子供達の心に無用な劣等感を植え付けないからであろう。
少しの違いが、子供達に大きな違いとなって現れる事は、多々あるのだ。

親達も、我が子の学年や紅白どちらのチームかに関わらず、競技中の子供達に声援を送る。自分の子供の競技だけ見る、という親は稀で、多くの親は他学年の子供達にも声援を送るのだ。

よく運動会の朝、「親の席取り合戦」が行われる、という話を聞くが、この学校ではそうした事は起こり得ない。運動会終了後、学年毎に親子・先生一緒にお弁当を食べるから席を確保する必要も無いし、それぞれが譲り合って観戦するので、場所の独占も起きない。

「一、二年生の競技が始まるよ~!一、二年生の親はこっちにおいで、見やすいよ~!」

といった具合に、流動的に譲り合うのだ。

そうして声援していた我々に、親理事・おごじょさん(仮名)が、
「あなた達、リレーに出ない?」
と声を掛けてきた。

聞けば、急遽決まった特別プログラムで、親チーム対教師チームの対抗リレーを行う、というのだ。我々親は無論、教師達も初耳だったらしい。こうした場当たり的な事も、この学校ならではである。

子供達の姿に触発された私は、二つ返事で出る事に。
男女に分かれてトラック半周するのだが、普通に母の列に並んでいた私に、おごじょさんが一喝、

「あんたはあっち(父の列)でしょ!!」

そういやそうだ。
そんな次第で、私は四番目に走る事に。私に鉢巻を貸してくれた高等部の女子生徒が「がんばって下さい」と云ってくれたのが妙に嬉しく、本当に頑張って全力疾走、前の走者のリードを保って次の走者にバトンを渡した。

結局勝負は教師チームの逆転勝利であったが、運動会で走って、初めて心から「楽しい!」と思えた。

終了後、多くの人達に「足速いね~!」と云われたが、冒頭書いたように昔は遅かった。いつの間にか少しは速くなったものか。
ぴーぽこも「速かった」と云ってくれたが、「でも、お父さんも子供の頃はず~っとビリの方だったんだよ」と教えると、少し驚いた表情を見せた。
足が遅いぴーぽこにとって、少しは希望の光になれば、と思う。

私の走りは余程印象的だったのか、妻・みぽちも
「色んな人に『旦那さん、意外と足速いですね』って云われたよ」
と報告。更にこう続けた。

「でも、皆必ず『意外と』って付けるんだよねぇ(薄笑い)

つまり、何か。私が漫画家だから、スポーツとは無縁と思われているのか。単純に「速い」のではなく、

「普段動かない漫画家にしては速い」

という事だった模様。

「このカタツムリは、軟体動物にしては早い方だねぇ」

そんなんか・・・。



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コメント

泳ぐのも意外と速い!河童かと思った程です。
この夏は「意外とスポーツマンあき乙女」の印象定着しましたね。
わたしも土嚢運びリレーなら出たいな(・ω・)/
クロスカントリーではまじめにふざけてたのにねー。w
今度、Mちんは沖縄舞踊を踊るそうだよ。チャービラとかいう布を頭に巻くらしい。母は花笠音頭だったのに~。Dちもメイポールダンスを踊るのだ。私も初参加だけど絶対にまちがえてきれいに編めない予感あり。ドキドキ。
朝礼だの運動会の挨拶だの、悩みだったわ。
正確には朝礼で倒れるのは「貧血」ではなく「脳貧血」という俗称で、医学的には「起立性低血圧により一時的に脳への血液循環が減少する」ことによる意識障害ですな。自律神経失調の一つで
す。子どもながらにいつも「何をいっているのかわからないのになんであんなにいろんな話をするのかなあ、こんな暑いなかに立たせて」と思ってましたね。軍隊のなごりなんだろうね。
>25さん
水泳もねぇ、高校の頃までは遅かったのですよ^^;泳ぐのは好きだったけど。大人になって一時期スイミングに通ってから、少しは速くなったけど。
>スポーツマンあき乙女
でも、野球は無理だわ、ボールが飛んできたら絶対反射的に逃げるから、守備は無理^^;D.H.で、打つだけならやってみたいけど^^
25さんが土嚢運びする姿、見てみたいなぁ^^絶対良い表情で走ってそうだ。。
来年は親vs教師のリレー、やるのかなぁ。「パン食い」以外にも一つ二つ、父兄参加の競技があっても楽しそうですね。。(昔、生徒数が少なかった頃は父兄参加競技が多かったと聞きましたが)
てつなぎ鬼も、生徒のみの競技になったしねぇ。参加したかったなり。。まぁ、生徒数が増えたから仕方ないですけどね^^;

>もんちゃん
クロカン、初めの二年は真面目に全力疾走してたのよ^^;でも、直後のバンド演奏で、ヘンなテンションになるので、最後の年はまじめにふざけたけど。まさか一緒にスキップ・ゴールしたIさんと、「ブービー賞」で表彰台に立つ事になるとは思わなかったけど(--;
沖縄舞踊、楽しみだねぇ。。そのうち運動会の付記として記事にしようと思ってるんだけど、ぴーぽこ達低学年は、アイヌの踊りでした~^^
初メイポールも楽しみだねぇ。。今年は何曜日かなぁ?土曜日は学校で、午前のプログラムは無理だけど、日曜だったらぴーぽこと一緒に記念すべき初メイポールを見学(見物?^^)に行こうかなぁ。で、もんちゃんに背後からプレッシャーをかける、というね^^

>ミニョンの母さん
校長先生の無駄に長いお話も考え物だけど、最近聞いた話では、ある学校の運動会で、朝・・・父兄が席取りに  開会式・・・父兄、姿を消す  閉会式・・・先生方の話もろくに聞かず、父兄さっさと撤収  という流れが出来てるんだとか。
これじゃぁ校長先生達のお話を聞かなくていい、という態度を、親が子供に示してるようなものでは?・・・と思ってしまいます。
貧血といえば、運動会とは関係無いけど、歌う時、矢鱈声を張り上げて「元気に」歌うのを良しとする風潮って無かった?音楽教師が歌う前、「声が出るよう、大きく息を吸って!もっともっと吸って!」云われるままひたすら息を吸っていたら、倒れた事あり。これも「なんとか性脳貧血」とか名称がありそうですが、どうでしょ?
そういえば「やすめ、きをつけ、まえならい、なおれ」とか、完全に軍隊の名残ですよね。
ぴーぽこのシュタイナー幼稚園で、ざわついている子供達に、先生が
「♪こっどもったち」
と静かに呼びかけるだけで、騒がしかった子供達が一斉に
「♪は~ぁ~い」と答えて、先生に注目する姿は、印象的でしたねぇ。。
土曜日だよ。きっと緊張してプレッシャーの目なんか感じられず、リボンを見ているか、ハイテンションのでちを押さえているか、どっちか。w
でも、メイポールよりも旧交を温めて見逃しているに、5000点!
>もんちゃん
土曜日か~。午後に少しだけ顔が出せるかどうか。
>ハイテンションのでちを押さえているか
に、500000点!^^

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