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こびとさんからの手紙

娘・ぴーぽこ(仮名)は、乳歯が生えるのが極めて遅かった。
2歳を過ぎても一向に生える気配が無いので、物事に大らかな妻・みぽちも流石に心配になり、検診で医師に相談したそうだ。
医師は笑って曰く、
「大丈夫。私も長年医師をしていますが、歯が生えてこないお子さんを見たことはありませんから」

ご尤も。

だからかどうか、ぴーぽこは歯が生え変わるのも遅く、まもなく8歳になろうというのに、未だに一本しか生え変わっていない。

さて、私が子供の頃は、抜けた歯を、下の歯なら屋根に、上の歯なら床下に投げ込んだものだ。
これは日本をはじめ、アジアによく見られる風習らしいが、現代の日本、特に都心部の住宅事情では極めて難しいだろう。アパートや、ましてや高層マンションでは、抜けた歯をどこにも投げ込みようがない。

そうした家庭では、欧米の風習を取り入れてみるのも一興だろう。

抜けた歯を箱に入れて枕元に置くか、枕の下に入れておくと、夜の間に「歯の妖精」またはネズミが、歯をコインや何か一寸したプレゼントに変えてくれる、というものだ。

こうした子供のメルヘンに働きかけるやり方は、シュタイナー育児の実践者にも広く好まれている様だ。
大抵は「こびとさん」が、抜けた歯を水晶等の天然石に変えてくれる。

私見では、「こびとさん」とは恐らく土の妖精・グノーム(ノームとも)の一種であろう。
地水火風の所謂四大元素霊のうち、地の精・グノームが担う働きの一つは、「形成」だそうだ。
グノームの仲間である小人が、子供の抜けた乳歯を素敵な石に再形成してくれるのではないか。

ともかく、子供にとって乳歯が抜けるというのは一大事件のようだ。ぴーぽこの歯が初めて抜けた時、クラスメイトのパンジャちゃん(仮名)などは、「歯が抜けておめでとう」といった内容のお手紙を書いてくれた程だ。

ぴーぽこも上級生や同級生から、抜けた歯が石になっていた、という体験談を聞き知っていたので、授業中に抜けた歯を大事に持ち帰り、それを小箱に入れて枕元に置き、
「こびとさん、来てくれるかなぁ・・・。どんな石になってるかなぁ・・・」
と、期待しつつ就寝。

こちとら抜け目は無い。こびとさんの代理人として、かねて用意しておいた、前歯に似た形状のムーン・ストーンのタンブルと歯をすり替え、任務完了。

翌朝のぴーぽこの喜びもひとしお。が、流石にメルヘンから現実に目覚めかけている年齢。

「・・・でもこれ、本当にこびとさんがやったのかなぁ・・・。

・・・おとーさんが入れたんじゃないでしょうねぇ!?


ささやかな疑念を抱くぴーぽこに、何故そう思うのか訳を問うと、

「だって(歯と石の)大きさが違うじゃん」

「そこがこびとの魔法の不思議なところじゃない?」との私の答えに、納得した様子の七歳児。

これで無事終了と思った私、後になって見落とした事があるのに気付いた。

枕元に、ぴーぽこがこびとさん宛に書いた手紙があったのに気付かなかったのだ!

ぴーぽこは字が書けるようになってからというもの、毎年クリスマス・イブにはサンタさんへのお手紙を書いている。私はそれに、サンタさんの代筆で、返事を書いていた。然も筆跡から足が付かぬように、わざわざ英語で(流石にフィンランド語は分からないので)。
また、ぴーぽこが書いたサンタ宛の手紙やプレゼントも、入念に隠蔽してきた。

尤も、こうした小細工は不要なのかも知れない。
例えば私が小一か二の頃、サンタさんからの手紙の文字が、母親の字に酷似している事に気付いた。だが、その様に何事かを薄々察知しつつも、
「でもこれはサンタさんからの手紙だ!」
と信じきれるだけのメルヘンの力を、子供は有しているからだ。

それでも念には念を入れて、入れ過ぎるという事は無い。

なのに、今回、こびとさんへの手紙に気付かなかったばかりに、返事を用意していなかったのだ!
入念に証拠隠滅を図り、名探偵を煙に巻く、知能犯のようなこの私が、である。
自ら云うのもおこがましいが、上手の手から水が漏れるという始末である。

こびとさんからの返事が無かった事に、がっかりしたのではあるまいか。
だが、もう後の祭りである。

何日もこの事が気になっていたのだが、ある日、やはり返事を書こう、と思い立った。
これは、「私」が思い立った、というより、ぴーぽこに返事を書きたい、という小人の思いを、私のアストラル体が受け取ったのだろう。

冒頭に、手紙に気付かずに返事が遅れた事を詫びる一文を添え、改めてお返事を書く。
今回は日本語だが、私の字だと気付かれぬよう、利き手とは逆の左手で書いたのが、知能犯たる所以である。

何にせよ、このヘロヘロな文字で書かれた手紙を見付けたぴーぽこ、驚きと喜びの入り混じった表情で、私に報告してきた。
そして暫し、平仮名のみの、幼児が書いた様な拙い文字で書かれた手紙を眺め、ポツリと呟く。

「・・・こびとさんも、字を書く練習をしてるところなのかなぁ」

・・・いらぬお世話だ。


~~~~~σ.σ~~~~~σ.σ~~~~~σ.σ~~~~~

廉価本「豊臣秀吉勇将録」(リイド社)に、「脇坂安治」「播磨軍記」の2編収録。
どうぞ御一読下さい。


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コメント

それですよ、それ!
そうか、もしかしたらぴーぽこちゃんが学校で何か言ってたのかも。昨日うちのムスメが突然、「サンタさんのお手紙(大事に持っている過去のもの)ってなんかお母ちゃんの字に似てるんだよね、、、、」とつぶやく。しかし。あき乙女さんの説をこれは便利と信じていた我々,夫すかさず
「サンタさんがきっとお母ちゃんに代筆してもらったんじゃないの?日本語できないから。」私も返事はしないものの、なんの揺るぎもない。だってサンタはいるんだもーーん。ムスメも納得し「=サンタは実在する」にすんなり落ち着く9歳。
でもさ、素朴な疑問。すでに英語が読め始めているんだけど、英語も私の筆跡にそっくりって解ったらどう答えようか、、、、、。フィンランド語だから、、、って私フィンランド語解らないから通訳のしようがないんだけど、、、。
>ミニョンの母さん
やっぱり、9歳前後になると、筆跡とか気になり出すのねぇ。。
私も、自身の過去の記憶から、本文にある様な小細工を弄している訳です^^;
サンタの手紙も、前々から英語で書いてましたが、それもいずれ字体で気付かれぬよう、十重二十重に小細工をしています。それは、
「サンタさんからの手紙は、筆記体で代筆!」
普段はブロック体で書く私、これなら字体を比較しようがないでしょ^^
って、こんな小細工に走って、何かを見失ってないか、私^^;

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