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一緒にケーキ

去るクリスマス・イヴ。
ケーキの材料を買った帰りの道すがら、娘・ぴーぽこ(仮名)に話す。

「今年も去年みたいな『ツリーケーキ』を作ろうか?」

「う~ん・・・それもいいんだけどさ、」

と、いっちょ前の口をきく七歳児。

「今年はリースみたいなケーキにしない?」

「あ、面白いねぇ!・・・じゃぁスポンジをドーナツみたいに形抜きして・・・」

といった塩梅で、二人して「リース・ケーキ」のアイデアを出し合う。

さて、料理を子供、殊に幼児に手伝って貰うのは、時として苦行である。
なにしろ連中は、手際が悪い上に、自分の能力値を超えた作業をやらせろと駄々を捏ねる。
それが特に夕方の忙しい時に、短時間でさっさと済ませたい時など、煩わしいことおびただしい。私もかつて「それは『お手伝い』ななくて、『邪魔』してるだけ!」などと叱りつけ、ぴーぽこの心を傷付けた事も何度かあった。

その都度反省し、最近では親子一緒に、楽しく料理をする様になった。
尤もそれは、私の心の持ちようもあるが、ぴーぽこが器用になったことや、聞き分けが良くなったことに負うところが大きい。

子供は元来お手伝いが好きなものだが、それも子供にとっては重要な「遊び」なのだ。親と一緒に、いかに「お手伝い遊び」を体験するかは、子供のその後の成長に、少なからず影響するだろう。
それはなにも「大きくなったら家事を手伝わせてやろう」「老後には面倒見て貰おう」といった下心からではない。
幼少期の「お手伝い」を通して、「自分」という存在が世界に受け入れられ、必要とされている、という感覚に繋がる様に思える。
子供の頃に、あまりにも邪魔者扱いされ、大人からお手伝いを拒否される体験をしすぎると、長じてから(自分は社会に必要とされていない)という、自己否定の思いを持つ一因になるのではないだろうか。

さて、親子でのケーキ作り。と云っても、オーブンの無い我が家、既製品のスポンジにデコレーションするだけではあるが。

イラつくことなく、子供に手伝って貰う工夫、その一つは、

・後の工程を先にやらせる

これは普段の料理の時にも応用できる。今回の場合、最後の仕上げで必要なデコレ用のミカンの房の薄皮剥きや、イチゴのヘタ取りを、最初にやって貰う。その間に、こちらは必要な道具の準備や下ごしらえなどを着々と進めるのだ。
こうすれば多少子供の手際が悪くても、「まだ終わらないの?早くして!」などと急かす必要は無い。

流石に二年生のぴーぽこは、思ったより早く、また丁寧にその作業を終わらせたので、次のお手伝いを依頼。ここでイラつくことなく、子供に手伝って貰う、次なる工夫、

・仕上がりを期待しない

スポンジケーキの真ん中を、丸い形抜きでリース状に抜いて貰う。最初から「綺麗に形抜き出来なくても、また少々中心からズレても、まぁ、いいじゃない」と思っていれば、例え子供が失敗してもノン・シャラン。また、大人が一緒に行うのでも良いだろう。

が、普段のフォルメン線描の授業の成果か、ぴーぽこは割と正確に形を抜いた。上手く出来れば出来たで拍子抜けである。

そして、生クリームの泡立て。
我が家には電動の泡立て器があるのだが、敢えて使用せず、手動。
これには理由があるのだが、ここでそれについて述べていては、ただでさえ越中ふんどしの様に長いこのブログが、更に六尺ふんどし程の長さになってしまうので、またの機会に譲る。

泡立て器で生クリームをかき混ぜる私に、ぴーぽこは当然「うちもやりたい!」と申し出る。が、手動の泡立て器は、それほど生半可なものではない。

イラつくことなく、子供に手伝って貰う工夫、

・子供が飽きたら、はい、おしまい

特に真面目な方は、「途中やめしない子に育てたい」との理由で、一度始めたお手伝いを最後までやり遂げさせようとするのではないだろうか。
が、子供にとってはお手伝いも「遊び」であり、飽きた時点で遊びは終了なのである。
大事なのは子供がお手伝いを「楽しむ」ことであり、そこに「責任感の育成」を付与しようとすると、却って逆効果になるのではないだろうか。
「責任感の育成」は、別の成長過程で、違ったやり方で行えばよい。

無論、ぴーぽこは独力で泡立てるには至らず、交代しつつ泡立て完了。一緒にデコレーションしつつ出来た、

「リース・ケーキ」が、これ。

ケーキ
右は抜いた生地で作った、サンタさんへのミニケーキ

この後、折角のイヴなので、妻・みぽちと家族三人で外食へ。然も、食べに行った先が、

油そば

って、イヴだというのにおシャレ度ゼロの我が家。
この油そばがかなり腹持ちが良く、帰宅後、折角楽しみにしていたケーキが、ロクに食べられないという体たらく。

翌朝、朝食用のパンを切らしていたのに気付く。

「パンが無ければケーキを食べたら良いじゃな~い!?」

・・・食ったさ、アントワネットよ。


※「ツリー・ケーキ」についてはこちら

~~~~~σ.σ~~~~~σ.σ~~~~~σ.σ~~~~~

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廉価本「豊臣秀吉勇将録」(リイド社)に、「脇坂安治」「播磨軍記」の2編収録。
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コメント

んまーーーー!ステキ。
 去年から引き続きやるざんすね。うちももっとお手伝いさせんとなあ。楽しく。
しかしゴミの日にゴミを出してほしいから玄関のど真ん中においといてもゴミ出しを忘れるムスメだからなあ、、。>その後私も忘れた。
よっぽど覚悟せんとねえ。
あ~うちの利用者(人によってですが)お手伝いを頼むとすごく嬉しそうに手伝ってくれます。手伝いを頼む事は彼らに「私は頼りにされている・私は必要とされている」ことを自覚させるいいことなんだと以前のハウス責任者に教えてもらって目からウロコでした。キャンプヒルに来た最初の頃は日本の感覚で施設使用料を支払っている利用者に手伝いをさせるなんて!と無意識に思っていて「頼む」という考えが私になかったんです。自分でするほうが早くてきれいだし(笑)。多少我慢して今は頼むことを覚えましたよ。
>ミニョンの母さん
うちの娘も頼んだ事、よく忘れてますわ^^;
自分から手伝い出した時が、やっぱり好機よね。そこを逃さず楽しくお手伝いして貰えばね^^
今日はぴーぽこ、洗濯物たたみや片付け、そうじを手伝ってくれたので、大助かりでした^^
「うちに天使や妖精が来てくれるように、綺麗にしよう!」と呼びかけたら、俄然やる気を出し、自分から色々やってくれましたよ^^

>なちぶーひとみさん
確かに、「利用者に手伝いをさせる」って、何となく気が引ける感じしますね^^;「自分でするほうが早くてきれいだし」というのも分かりますね~^^
でも、確かにお手伝いによって「私は必要とされている」と自覚する、というのも、非常に大事な視点ですね~。。
義務やら報酬やらを度外視してのお手伝いは、確かに私もやってて楽しいですし^^
損得勘定抜きに、「誰かの役に立つ」という事で感じる魂の喜びを与えると思えば、お手伝いを頼むのはむしろ大切な事ですね^^
私も「多少我慢して」という事をもっと覚えて、広い心で頼まねば^^;
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>mさん
ここにレスしますね。
サンタさん用のケーキは、手紙と一緒に枕元に置いてました^^
娘も楽しんで作っていたので、良かったです(´▽`)

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